約 1,717,432 件
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/751.html
19ページ目 「私も殺す気なの…………?」 「もちろんですよ」 メガネは散弾銃をこちらへ向けたままだ。 マフラーちゃんの持つ透視能力ではこの状況を打破することは出来ない。 銃声が鳴り渡る。 しかしそれは散弾銃のものではなかった。 どこからか飛んで来た銃弾はメガネの腕に食い込む。 「ぐぁッ!!」 メガネは痛みに思わず散弾銃を真下へ落としてしまう。 が、すぐにそれを拾おうとはせずに茂みの中へと飛び込んだ。 「え…………?」 直後、マフラーちゃんの腹部に風穴が開く。 【マフラーちゃん 死亡】 咄嗟に茂みへ飛び込んだのは正解だった。 果たして狙撃者は自分に気がついているのか、いないのか。 メガネは息を押し殺し、葉っぱの間から外の様子を伺う。 意外なことにマフラーちゃんを殺したのはこうしのようだった。 いや、案外ああいうタイプこそ殺意の衝動に目覚めてしまうのかも知れない。 「もう1人いるのは分かっていますよ?」 鼓動が一気に早まる。 【1日目 昼】 【メガネ】 [状態] 右腕負傷(中)・緊張 [装備] 肉体硬化能力 [思考・状況] 1 どう現状打破するか…… 2 生き残る 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/767.html
35ページ目 【1日目 夕暮れ】 【リボンちゃん】 [状態] 負傷(左腕) [装備] 殺人光弾能力 [思考・状況] 2 かぶるを殺す 【かぶる】 [状態] 錯乱 [装備] 自動式拳銃(残弾無し) 障壁能力(装填中) [思考・状況] 1 死にたくない かぶるは、持っていた拳銃を投げ出した。 闇雲に放たれたそれは前へと飛んでいき、鈍い音を立てて地面へ落ちる。 「ぐっ…………!?」 拳銃に遅れて、数滴。血が落ちる。 リボンちゃんが目を閉じて両手で額を押さえる。痛みで反射的に手が動いてしまったのだろう。 彼女の額を押さえる、自分自身のその手は。 今まさに光弾を発射する寸前だったそれだった。 過ちに気がつき、リボンちゃんが閉じた目を大きく開ける。 その瞬間。 轟音と共に辺り一帯を土煙が覆った。 物語はここで終わっている・・・ トップへ
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/765.html
33ページ目 ハム太郎が、殺された。 つまり障壁能力が見破られてしまったのだ。 不可視の盾は範囲が狭く、尚且つ移動させることが出来ない。 設置しなおすためには時間がかかる。 「アハハハハハハハハ!!」 リボンちゃんが大きな笑い声を上げた。 彼女は誰かを殺すことを躊躇したりはしない。 この状況から生還するのは極めて困難だ。 かぶるは固唾を飲み込み、隙を作らないようにしてハム太郎の死体から拳銃を取る。 見たところリボンちゃんの能力も再発動までに時間がかかるようだ。 なら、勝機は今しかない。 「いくぞッ!」 拳銃を構え、かぶるは走り出す。 距離を詰めながら銃を撃つ。 走りながらでは当然命中することはないが牽制することは出来る。 少なくともリボンちゃんはこの状況を好ましく思っていないはずだ。 「ハム太郎くんの仇だ!」 立て続け様に三発。 二発は空を切っていったが、一発はリボンちゃんの左腕へと命中する。 「ぐあッ!」 激痛がリボンちゃんを襲うが、だからといって彼女は気を抜くことすら出来ない。 油断すれば殺されてしまうことは彼女もかぶるも一緒だ。 光弾能力の装填まで残り十数秒。 それまで耐えなければ、待っているのは死。 「殺してやりまちゅわ……!」 「死ぬのは、お前だ!」 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/762.html
30ページ目 ハム太郎は目を疑った。同様にかぶるも目の前の光景が信じられないようだった。 あのリボンちゃんが、トラハムくんを殺したのだ。 「なんで……こんなことを……!」 「なんで? 生き残るためにでちゅわ」 かぶるの言葉に対し、リボンちゃんは平然と答える。 自らの手でトラハムくんを殺したというのに、リボンちゃんは平然としていた。 まるでそれが当たり前かのように。 【1日目 夕方】 【リボンちゃん】 [状態] 健康 [装備] 殺人光弾能力 [思考・状況] 1 殺し合いに乗る 2 やってきた参加者を殺す 【1日目 夕方】 【ハム太郎】 [状態] 健康 [装備] 不明 [思考・状況] 1 どうしてなのだ…… 【1日目 夕方】 【かぶる】 [状態] 健康 [装備] 不明 [思考・状況] 1 どうして…… 「さ、あなた達も死んで下さいでちゅわ」 リボンちゃんはゆっくりと片腕を振り上げ、 そして―――― 「私の生き残りのためにッ!!」 勢いよくそれを振り下ろした! と同時に不気味に光る光弾が一直線にハム太郎へと襲い掛かる。 その速度は音速よりも上。 単なるハムスターに避けられるはずが、反応すら出来るはずがなかった。 しかし、 「あン? どういうことでちゅか?」 リボンちゃんの放った光弾はハム太郎に当たるよりも先に消えてなくなっていた。 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/753.html
21ページ目 どうやら相手の方は出てくるつもりはないらしい。 こうしは警戒しつつマフラーちゃんの死体へと歩いていった。 片足で彼女のデイパックを引き寄せ、中身を確認する。 そこには生活品の他にディスクが一枚入れられていた。 こうしは開始前にロコちゃんが言っていたルールを思い出す。 武器は銃器、鈍器から能力まで様々――――。 この薄いディスクが武器だとは考えがたい。 恐らくこれが能力。何らかの力を得るための道具なのだろう。 だがこれをどうすればいいのだろうか? こうしは足の先でそれに触れてみる。 「なるほど…………!」 どうやら触れるだけで能力は習得出来るらしい。 他にも、能力は1人につき1つまでしか装備出来ないこと。 自身がその能力を装備してる場合、他者がそのディスクに触れても能力を得られないこと。 能力に関することを瞬時に理解する。 マフラーちゃんの能力は戦闘向きのものではないが、自分に支給された武器『ブーメラン』よりかは遥かにマシなものだろう。 それにしても、こうしは今の状況が愉快で仕方なかった。 何しろ透視能力のおかげで、隠れている相手が丸見えなのだから。 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/763.html
31ページ目 「…………?」 攻撃を受けたハム太郎自身にも何が起こっているのか分からなかった。 数秒して、それがかぶるの能力であったことを理解する。 かぶるに与えられた武器、能力は『障壁能力』。 あらゆる能力を無効化する不可視の盾を設置することが出来る。 ただしその範囲は狭く、盾を動かすことは出来ない。 盾の場所を変える場合は一旦能力の発動を止め、再度設置しなおさなければならない。 設置にかかる時間は少なくとも数十秒。リボンちゃんの能力を前にそんな悠長なことをやっている暇はない。 かぶるはリボンちゃんと対面した時点で能力を発動させていたのだ。 「ハム太郎くん、リボンちゃんを倒すんだ」 顔をこちらに向けず、かぶるは小さく言う。 「僕の能力には隙がある。気付かれれば2人ともあの世行きだ」 「…………でも、なのだ」 ハム太郎は横目でトラハムくんの死体を見る。 結局、殺しあうしかないのか。 殺さなければこっちが殺されてしまうのだ。 「僕は能力を使ってないといけない。――君がやるしかないんだ」 ハム太郎は武器を、自動式拳銃を手に取る。 そして銃口をゆっくりリボンちゃんへと向けた。 余裕を見せていたリボンちゃんもそれを見て顔をしかめさせる。 「それで私を撃つんでちゅか?」 ハム太郎は返事をしない。 手は僅かだが震えていた。 数秒して、ゆっくりと頷く。 「……上等でちゅわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 それを見て逆上したリボンちゃんは、額に青筋を立ててもう一度光弾をハム太郎達へと撃ち出す! しかしそれは先程と同じようにかぶるの能力によって無効化され、消えてしまう。 「Shit! なんで消えるんでちゅかああぁぁ!」 「今だ! 撃て! ハム太郎くん!」 ハム太郎は照準を合わせ、引き金にかけていた指に力を込める! 直後、発砲音が鳴り響く。 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/746.html
14ページ目 殺す、という行為は予想以上にこうしの精神を削り取っていった。 ――自分は仲間の命を奪ってしまったのだ。 抱えきれない程の罪悪感がこうしを襲う。 どれだけ後悔しても最早取り返しはつかない。 「う…………おぉええぇぇぇぇ!!」 床に嘔吐物が撒き散らされる。 胃の中のもの全てを吐き出し、それからこうしはもう二度と動かないトンガリくんへと顔を向ける。 当然、そこにいる彼が動くことはない。 心臓部分を撃ち抜かれていることを除けば、彼はさっきまで寝ていた状態となんら変わりはなかった。 むしろ先程よりも安らかな表情になっているようにさえ見える。 【1日目 昼】 【こうし】 [状態] 疲労(小)・精神的疲労(重) [装備] 回転式拳銃(トンガリ) [思考・状況] 1 …………………… 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/764.html
32ページ目 放たれた銃弾がリボンちゃんに命中することはない。 彼女の足元で乾いた音を出して弾けた。 「ハム太郎くん…………!?」 かぶるは見開いた目をハム太郎へ向けた。 銃口はリボンちゃんへ向けられていない、やや下がっている。 外れたのではない。外したのだ。 「僕には……出来ないのだ……!」 どんな理由があろうと、仲間を殺すことは出来ない。 ハム太郎は、ゆっくりと銃を下ろした。 誰かを殺すくらいなら死んだっていい。 「僕は…………」 その直後、視界が大きく揺らぐ。 一瞬、強い衝撃が体内を駆け巡る。 気がついたときハム太郎は倒れていた。 (どうなっているのだ?) 疑問を口に出そうにも、何故だか声が出ない。 どんどん視界が暗くなっていく。 「ハム太郎くんッ!」 かぶるの必死な声が聞こえる。 そこでようやくハム太郎は自分の身に何が起こっているのか理解した。 ハム太郎の胸に大きな穴がぽっかりと空いていた。 穴からはとめどなく血が溢れ出ている。 これではもう助からない。 【ハム太郎 死亡】 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/poke_ss/pages/759.html
27ページ目 トラハムくんの思考を遮るかのように銃声が鳴り響いた。 身体を跳びあがらせ、トラハムくんはそちらへと向く。 「今のは……?」 実際に耳にしたのは初めてだったが、今聞こえたのは確かに銃声のようだった。 まさか、誰かが本当に殺し合いを――? 音のした方へ向かうべきか、向かわないべきかトラハムくんは考える。 仮に、実際に殺し合いが行われるとして、音の方向へ行けば当然命の危機に晒されるだろう。 だからといって無視するべきなのか? もしかしたら今も仲間の誰かが殺されそうになっているかも知れないというのに! 「!!」 二度目の銃声。 今度はさっきよりもこちらへ近づいていた。 遅れて、悲鳴のような声が耳に届く。 間違いない。〝殺し合いは行われている。〟 確信した瞬間、トラハムくんの身体から一気に汗が噴き出した。 心臓がバクバクと音を立て始める。 自分は生きるか死ぬかのゲームに参加させられている。 開始から数時間して、今やっとそのことを実感できたのだ。 立ち止まったまま、トラハムくんはデイパックの中の短刀を掴んだ。 そしてそのまま動きを止める。 「…………」 殺さなければ、殺される。 だからといって殺し合いに乗ってもいいのか? 自分は他のみんなを殺してまで生き残りたいのか? 次へ トップへ
https://w.atwiki.jp/niko2/pages/13.html
一日目 第一回放送まで 第二回放送まで 第三回放送まで 第四回放送まで 二日目 第五回放送まで 第六回放送まで 第七回放送まで ゲーム終了まで まとめ ニコニコ動画バトルロワイヤル死亡者まとめ